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2011年9月12日 (月)

一休・・・・・・衣が尊いか

禅文化研究所の禅門逸話選より

この話は 17回忌の法事の時に 檀家さんにしているが・・・・・・・・今回は 本の通りに書きましょう。。。。

都の大富豪で 大事な法事が営まれることになった。主人は、導師は どなたをお呼びしたら よかろうかと案じていたが、京で一番の大徳寺の一休和尚こそ当代の名僧だと聞いて、仏事の前日に急いで 人をつかわせて お願いに行かせたところ、一休は 心やすく 引き受けてくれだ。
ところで、一休はこの話を聞くと 何を思ったか どこからか汚らしい着物を見つけてきて 手足には すすをつけ 破れた笠をかぶり 乞食のような なりに 身を変えた。
あたかも藻屑の中から出て来たような乞食坊主の姿になると さっきの大富豪の家に出かけていった。
 その門前に立つと 『御供養をお願いします。。。お慈悲をお願いします。。。。』と物乞いを始めた。。。これを聞いた 主人は 腹を立てて
 『見苦しい奴じゃ、さっさと 追い返せ』と下男に命じて 棒でさんざんに 打って 追い出してしまった。。。。。

そして 翌日、一休は昨日とは うって変わって 金襴の七条袈裟を引っかけ いかにも殊勝そうに その富豪のいえに出かけたのでした。

主人は おおいに 喜んで 一休を邸に迎え入れようとしたが 一休は玄関から 中には入ろうとしません。。。。。玄関に座り込んでしまった。そして言う
 『愚僧は ここで結構でござる』 と、てこでも 動かない。  主人は困惑して
  『和尚様、如何なされましたか。こんなところは 下郎が座るところです、どうぞこちらへ』
と手をとって 奥へ連れて行こうとしたら 一休は、
『しからば わしのこの衣と袈裟にお布施を頂きたい。愚僧に布施をしていただく 仔細はござるまい』 と言って 歌を 一首 よんだ。

“ 黄檗の三十棒をあてられて 身に腫れたる 蝉の 抜け殻』

『 昨日の乞食も 今日の愚僧も同じ身であるに、昨日は棒をくらい 今日はけっこうな ご馳走を頂戴するとは ひとえにこの 袈裟・衣が 立派だからであろう 』

と 衣 袈裟を 脱ぎ捨てて 帰って行った。。。。

まっ 少し わかりやすいように 変えて 書いたのだが、法事の時は これに 尾ひれをつけて 話すから 30分は かかる。。。

さて 仏事ごとを するのに こんなことでは いけませんね。

法事をする前の 心得が なっていないから 一休は 試されたのだと思う。